のうこ

エルサレムの路面電車ののうこのレビュー・感想・評価

エルサレムの路面電車(2018年製作の映画)
5.0
この映画が2点台でボヘミアンが4.4なのは意味がわからないので、5点にしとく。街映画。路面電車内での何組かの乗客のやりとりをオムニバス的に見せていく、ほぼ1エピソード1カットものだが、人物の画面外への視線や人の動かし方などたまらん。音楽や歌などでその画面の外や中にいる人物とを繋げる。
近くに座ってる人にひたすら話しかけてくおばちゃんにも笑った。ナンパ警備員のフレームインやフレームアウトのタイミングなども良い。
恋人と駅で別れる少年兵とのやりとり。その時のカメラなんかいつ電車内にカメラが入ったのかを感じさせないカメラワークでびびる。その後の、駅で電車を待っているとテレビ番組?の出演者かと尋ねられて、電車の中でひたすらトロツキーについて語りだすエピソードなどでは、カメラがパンしただけで、電車の中にすでに人物とカメラがはいってしまっている。ネオンの光が差し込んでくる夜の電車と太陽の光が差し込む昼の電車など。人物の後景でほとんどピントが合わない状態で流れていくエルサレムの街の景色だが、まさに街の映画という感じで最高。
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