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殺さない彼と死なない彼女の3618のレビュー・感想・評価

殺さない彼と死なない彼女(2019年製作の映画)
5.0
< メッセージがいっぱい >
最初観たときは正直ピンと来なくて、この作品なんだろ?と咀嚼できず、二度観してからジワってきた作品。公開時映画館で観なかったことを大後悔。

これ高校生向け映画じゃない。すべての人々への優しいメッセージが沢山込められていることに感動。では具体的にどんなメッセージなのか、紐解けなくて、書き表せなくて(泣)

まずは世紀末さんの原作を脚本としてまとめ上げた小林啓一監督の手腕に拍手喝采。巧みなストーリーに仕上げた非凡な才能、努力の賜物だと思う。素晴らしいの一言(語彙力なし)ただし人によっては評価大きく分かれれる作品のように思う。たまにこういう感動作に出会えるから邦画好きには堪らない。笑

親愛なるフォロワーさん達がこぞって高評価でだいぶ前にClip済みだったが、キービジュアルで敬遠、やっと鑑賞。
あれれ…なにこれ傑作じゃないか。公開後1年半も経過してから大ハマり。青春映画のフォーマットを借りてはいるけど、若者向けと思えない奥深さに心大きく揺さぶられた。

< 絶妙な距離感 >

小坂れい(間宮祥太朗さん)が、鹿野なな(桜井日奈子さん)に興味を持ちながら、でも適度な距離感あって…そこのところの描き方が好き。(語彙力なし、くどい)

本作はもっと評価されてもよいと思う。青春映画好きにはたまらない。ここ最近自分が観た邦画では最上位レベル。

間宮祥太朗さんは完璧、桜井日奈子さんは鹿野なな役になり切れていた、素晴らしい。共演スタッフの熱演も光っていた。監督はじめ皆さんの今後の活躍に注目したい。

<小坂の母が素晴らしい>

なにげに小坂の母(森口瑤子さん)が素晴らしい。この人のDNAを小坂は引き継いだのであろう、という納得感が半端じゃなかった。鹿野を迎えた笑顔だけでどれくらい時間が経過したのか想像がつく…ってのがさすが女優、すごいわ。ほんのわずかな出番ながら最高に輝いてました(大喝采)本編とは無関係なことで恐縮ですが夫は脚本家 坂元裕二さんなんですね。素敵なおくさまです。

<「死ね」「殺す」なんて言っちゃいけない >

「死ね」とか「殺す」とか本作ではまるで口癖の如く頻繁に耳にします。(これを嫌悪してる方も相当数いる。)安易に使っちゃダメな言葉だよと暗に諭している気がします。私の思い込みかもしれませんが。

<字幕付きで再鑑賞>

1回目はFOD配信で鑑賞。ところどころ台詞よく聴こえず、TSUTAYAからDVDレンタル。「バリアフリー用 日本語 字幕あり」で2回目鑑賞。バリアフリーありがとう。小坂のつぶやきもばっちり分かったし、色んな伏線回収、映像見落としにも気づき、更に感動。二度見て正解。

<Blu-ray注文> 2021/06/04

字幕付きで再鑑賞したくて我慢できずBlu-ray ポチッと注文。「未来の話」いつ、誰が、どういうシチェーションで話していたか気になり確かめたい。この映画奥が深くて面白い。最後に原作読んでみよう。

<原作を読んで> 2021/10/08

やっと原作読み終えた。結末わかる分まどろっこしく読了まで随分時間を費やしてしまい。自分には映画の方が合っている。(ごめんなさい、世紀末さん)
映画のセリフは原作に基本忠実、しかしパラレルに描かれてる4コマ漫画をこの脚本に落とし込めたことに感心した。小林監督さんの力量に脱帽。
2021年10月からNetflixに追加されたようでレビューが増えてうれしい。みなさんのフレッシュなレビューを読むのが楽しみだ。
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