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キングスマン:ファースト・エージェントのyuiのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

キングスマン発足前の話なので"らしさ"は薄めで、時代背景もあって今までに比べるとだいぶ地味な印象。

特にアクションがこの監督にしては地味で普通…って感じなので、あれ?今回監督変わったんだっけ?とすら思ったレベル。
(どうしても第1作のコリン・ファースの超絶長回しド派手アクションとか、威風堂々をバックにめちゃくちゃリズミカルに人が死ぬイメージが強いし、ゴア描写ガンガンやる人という印象)

ハイテクスパイグッズも登場しないし結構キャラ濃そうな敵いっぱいいて楽しみにしてたのに尺の都合でわりと大半あっけなく死ぬ。
踊るラスプーチンとの戦いは好きだったけどあそこがクライマックスだったな…黒幕との戦いはめちゃくちゃ地味に戦って地味に勝つ。

黒幕頑なに顔出ししないで最後の最後に結構重めに正体は…!!ってやってたけど「えー!?まさかこの人が!?」みたいな衝撃がなくてあ、ああ…そう…って感じ。あんなうっすい 誰?みたいなキャラが黒幕でいいんですか?
しかもあの有名な「Manners make the man.」をお前が言うんかい。

まあでも映画としてのクオリティは高くて見応えあった。塹壕戦のシーンめちゃくちゃ力入ってたし、戦争映画はなんとなくずっと食わず嫌いしてきたけどここを入口にして他にも観てみたいと思うほどだった。
史実ベースの「実は…」ネタ結構好きかもしれない。1914年当時の歴史をもっと勉強してたらもっと楽しかっただろうに知識がなかったせいでストーリーをぼんやりとしか追えなかったのが悔しいので歴史勉強してもう一回チャレンジします。

父と子の物語としても良かった。
戦時中に「国のために死ぬことは美しいことでも立派なことでもない、自分の大切な人には生きて欲しい」と口に出すことって日本ではとんでもないことだったと思うんだけどイギリスではどうだったんだろう。
でも、そういう考え方の人がキングスマンの創設者だったことが嬉しい。
妻と息子への愛から生まれた機関だったんだね。
"アーサー" "ランスロット" "マーリン" "ガラハッド"誕生の瞬間はアツかった。
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