よどるふ

ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒のよどるふのレビュー・感想・評価

3.6
開幕の“足跡”から、「“足”にまつわるイメージを連続させていく映画」だった。足跡の化石、脚へのズームイン。歴代の探検家を描いた絵も、映されるのは顔ではなく“脚”であるし、悪役は地球儀を“足蹴”にする。

酒場では“足音”の違いが強調されていた主役たちが目指す目的地は、“(人類の)未踏の地”であり、進化論といった作中の時代における“人類の進歩”についても言及されている。そして、おそらく本作が「“空を飛ぶ”時代ではない」ことも意図的に設定されているのだろう。

だからこそ、「地続きではなくなった」ラストが“決別”として成立している。周囲から冷遇されているフロストの背筋の伸びた姿勢や、ビッグ“フット”であるリンク初登場時の腕を後ろに組む佇ままいなど、第一印象が気持ちいいので、その後の“キャラ崩し”もまた愛らしい。
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