MSTshozi

ザ・ピーナッツバター・ファルコンのMSTshoziのレビュー・感想・評価

4.3
タイトルに誘われて当時劇場で観た。
素直なロードムービーなのだが、作中にしっかりでてくるマークトウェインの世界よろしく、その道中に筏が使われており、ゆったりと進んでいく旅の非日常と、河の行き着く果て旅の終わりを感じさせられる。

展開に常にまとわりつく寂しさや不安が少しずつ解消されているようで、何も解決していない、でも旅は進んでいく。

それって映画館で作品に浸って、そこをでて現実に戻っていく様にも感じられ、映画観たなぁって思った(なんだそれ)

この作品が作られた経緯なんかが語られるティーザーがあって、それがそのまま作品に現れているのもまた良い。

とかくその悲劇性やら、困難さを用いたドラマとなりがちだが、この作品はそこに陥っていない。
それぞれが抱えているものが一つの地平で語られている。だから同じ筏に乗っていける。
MSTshozi

MSTshozi