Han

ザ・ピーナッツバター・ファルコンのHanのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

プロレスラーを夢見るダウン症のザックと心に深い傷を負ったタイラー、施設から脱走したザックを探しにきたエレノアの3人の冒険の話。
ザックをダウン症というレンズを通さずに接するタイラー、ダウン症は病気なのか個性なのか永遠に問われる題材でありそれだけでも話は作れるがそこに夢を叶える、新しい人生を歩み出すなどのテーマが加わり全体的に明るく仕上がっている。ダウン症という事を気にしていないタイラー、ダウン症という事が社会でどう扱われるのかを気にしてそれから彼を守ろうとするエレノア、終盤のソルトウォーターや観客のダウン症のザックが…と思って思いやる接し方も形は違えど全てはザックの思っての事、どれが良い悪いというものはこちら側では判断できない。重要なのはザックがどうしたいか、それをサポートする事が彼の為にできる1番の事なんだなと思った。つまりこれはダウン症である事は何も関係なく相手の為に相手を想う事が大事なんだと原点に立ち返る事を教えてくれた。
それだけでは感情の動き的に幸せの部分が多くなってしまうのでタイラーが最後あのような展開になる事でドキドキを作りだしてバランスを整えている印象。
1時間半程度のものであるためサクッと見れるが心が暖まるような素敵な作品でした。
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