このレビューはネタバレを含みます
2022 52本目
プロレスラーを夢見るダウン症の青年ザックが、プロレス養成学校に入るため施設を抜け出し、漁師のタイラーと出会い旅をするロードムービー。
家族に捨てられ老人擁護施設で暮らすことに満たされない気持ちをもつザック、自分の過失で兄を無くし窃盗を繰り返すタイラー、ザックが老人養護施設で暮らすことに疑問を感じている看護師、全盛期を過ぎた元スターのプロレスラー、登場する人物それぞれがザックとタイラーの旅に触れることで、現状から一歩踏み出す勇気をもらい前向になっていく。それぞれの心の変化が、試合の時にマックスになり、病院の場面で振り返り、フロリダに向かう場面で前に踏み出す、そんなふうに場面ごと描かれているように感じた。
淡々と進むストーリーだが、ザックのセリフがストレートに心に入ってくるなど、観終わってからスッキリする映画。