競争馬は怪我したら安楽死させられるけど人間はそうはいかない。
大怪我を負ったってそれを抱えて生きていかなきゃいけないし、その後に進む道も自分で選択していくしかない。
ブレディやレインとアポロの対比が淡々とした映像も相まって辛い。
怪我の原因となったロデオをする自分に憧れる少年もいれば、全力で引き止める家族もいるし、夢半ばでリタイアした兄弟分の期待も背負っている。
けれど、ダーレンアロノフスキー監督の「レスラー」のような、「俺にはこれしかない!」って生き方を曲げられずに堕ちていく人のような不穏さはありつつも(こちらもスーパーでバイトしてるし)生き方に苦悩した果てに主人公がした選択には希望を感じた。
映像もリアルで綺麗。
調教のシーンとか馬の調教の教則ビデオのような説得力がある。