てばさき

ノベンバーのてばさきのレビュー・感想・評価

ノベンバー(2017年製作の映画)
4.0
菊川strangerにて。
冒頭から奇妙な怪物跋扈する北欧の村で、それらを怖がるどころか四辻に自ら赴き悪魔と契約しては使い魔として日々使役する村人達。
薄汚れていてもなお美しいリーナとハンス、寒村の雪景色、お城に住む夢遊病の少女…etc、モノクロの映像美が素晴らしい。
盗みの常習な荒んだ村人達の中で、リーナとハンスの一方通行の片恋だけが美しい幻想ロマンス…なのかと思いきや、滑稽なシーンも多かった。
死者の日に戻って来た死者達はサウナへ入った途端、何故か巨大な鶏になってたり。
使い魔は農具や動物の骨組み合わせただけの素っ頓狂な姿で空も飛べるし。
ところどころはもしかしたら元ネタがあるのかも知れないけど、予測のつかない混沌とした世界観に最後まで慣れることはないまま、全く目が離せなかった。ただのダークファンタジーと言うには大変奇妙で異様でパンチが効いてました。
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