Hinafuku

コールドプレイ:ア・ヘッド・フル・オブ・ドリームズのHinafukuのレビュー・感想・評価

4.0
仕事を早く切り上げて、観に行った。一夜限りの上映で、何としても観たかった。2日前に、勢いでチケットを取った。
映画館には、息を切らしたサラリーマン達がいた。私の息も、切れていた。

Coldplayを最初に聞いたのはいつだろう。曲は、きっとScientistかFix You。きっと中学生の頃。あの頃は、正直分からなくてスルーしてた。

ちゃんと初めて聴いたのは、きっと大学生の頃。英国の語学学校に通った時、音楽関連の話題がクラスで出た。クラスメイトが好きな曲に”Scientist”を挙げて、教師が”classicだね”と答えていた。「あの曲がclassicってどういうこと?」だと、気になって調べて、聴いた。Coldplayというバンドについて、ちゃんと知ったのはあの時だったと思う。そして、その日から時々聴くようになった気がする。好きな曲は、Viva la vidaやSKy Full Of Stars。

ただ、ある日から増えた。Youtubeでライブ映像を見てから。
カラフルな世界観にびっくりしてしまった。「多幸感」ってこういうことを言うのか、と。
クリスが跳ねながら楽しそうに歌う。ウィルも幸せそうにドラムを叩く。ギターのジョニーとベースのガイはクールな表情を崩さず、でもノリノリで。
最高のエンターテイナーだと思った。映像を見てるだけで、こんなに楽しいのだから、生で観れたらどれ程なんだろう。そう思うほどだった。

Coldplayほど、ファンを楽しませようとしているバンドはないと思う。それでいながら、曲は芯が通っていて、優しい曲ばかりである。

この映画を見ると、彼らがどういう思いで音楽を作っているか、メンバー間の関係性、彼らの歴史、それらを知ることができると思う。彼らの人間性に基づいた楽曲であり、ライブなのだともわかる。

そうつらつらと書きながら、満員電車の中で、Fix Youの歌詞の素晴らしさに気づかされる今日である。やっぱり優しい人たちが作った優しい音楽なのである。ぜひちゃんと聴いたことがない人は聞いてみてほしい。

追記で、
クリスがバンドメンバーに「お前は悩みを自分でつくりだしてる、自分で探し出してるよ」と言われていて、私と一緒だなと。親近感が湧いた。
いつか生のコールドプレイを見ることが私の人生でやりたいことの1つだなあ。
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