たっツん

アンカット・ダイヤモンドのたっツんのレビュー・感想・評価

アンカット・ダイヤモンド(2019年製作の映画)
5.0
サフディ兄弟、完璧な仕事をしてくれる人たち!大好きー!
その場しのぎの言い回しで状況を悪くしていく展開を描くことにおいては群を抜いて上手いよね。

今作も劇中歌めちゃよかった〜。
「GOOD TIME」のときも最高だったけど今作も素晴らしい。
焦燥感を煽り、不安な気持ちにさせるメロディが作品とマッチしすぎていて最高。
沈んでいるように感じて、でも浮遊感があり地に足つかない、落ち着かない雰囲気が超心地いい。

情報も何も無い初期トレーラーの段階だと「これ面白いんか?大丈夫か?」と不信感が募っていたけど。(A24だから期待値も大きい)
なるほど、これは予告では分からない。
"連続的な緊迫した状況"がノンストップで、まるで繋ぎ目が無い、極論"ワンカットな仕上がり"は全編通しで見ないと感じられないからである。

見ていて息が詰まる、目が離せない鋭利でネイビー(暗い)なショットとストーリー展開。乱暴でいて適当な口調の台詞回し、「お前らお互いの話聞いてないだろ」な言葉の応酬。
全て大好き。めちゃくちゃ美しい。

アダム・サンドラーのイメージって"小汚ぇおじさん"なの。
彼の出演作品は「ピクセル」とNetflixオリジナルの「マーダー・ミステリー」しか見てなくて、やっぱり普通にしてても小汚い風に見えるんだよね。
今作はその小汚ぇ風格にヒゲとサングラスが加わってさらに小汚さが極まっていた。
それも作風に合ってるからグッジョブ!!
はじめてアダム・サンドラーを好きだと思えた!
パッと見絶対信用できないんだもん。そんなのすきに決まってる。
事務所にガラスの球体のなかで電気ビリビリしてるやつあって笑うよね。
あれ胡散臭い人しか持ってないでしょ。

これでA24とサフディ兄弟の組み合わせはハズレがないことがわかった。
もっと、どんどん作ってくれ!
これからも俺を痺れさせてくれ!
たっツん

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