たく

アンカット・ダイヤモンドのたくのレビュー・感想・評価

アンカット・ダイヤモンド(2019年製作の映画)
3.5
破天荒な宝石商が膨大な借金を抱えながら危険な賭けに足を突っ込んでいく話で、口の悪い男たちの言い合いに終始する展開がなかなか胸糞悪かった。

アダム・サンドラー演じるクソ男のハワードが家族をないがしろにして金儲けに駆けずり回り、なぜだか美人でグラマーな愛人を抱えてるのが全然共感できないんだよね。
冒頭に出てくるエチオピアの神秘的なオパールが本作の鍵を握るアイテムとしてハワードを最後まで翻弄する。彼の宝石店を訪れた有名なバスケ選手もオパールに一目惚れして試合の勝利の女神としてハワードに売ってくれと懇願するも、競売で高値で売りたいハワードはこの頼みを断っちゃう。で、いろいろ試みるもすべてが上手くいかなくて、八方ふさがりで絶望する姿に悲壮感が漂って良かったね。そんな彼に優しく寄り添うジュリアが女神過ぎてハワードが羨ましい。

ラスト20分くらいが手に汗握るスリリング展開で、中盤でドアロックが壊れる伏線がここで回収される。いままでハワードをさんざんいたぶってきた連中の無様な姿にちょっと胸がスカッとしてハワードを応援したくなるんだけど、最後の最後でまさかの展開。
これをバッドエンドとみるかどうかだけど、ラストのハワードの表情からすると人生最高の瞬間を味わったってことだよね。
たく

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