無難

ゴーストマスターの無難のレビュー・感想・評価

ゴーストマスター(2018年製作の映画)
3.7
12/6公開作品の試写。

作り手が映画を愛する気持ちの良い面と悪い面を具現化させた作品。
青春キラキラ映画の現場でこき使われている助監督が後生大事に持っていた自作脚本が役者に取り憑いて暴走する…

ビジュアルはホラー映画だけど、この映画をカテゴライズするのは本当に難しい。時期的にカメ止めとの被りも気にされたようです。ただ、この映画は"この状況がホラーだよね"というメタファーをホラー映画でやっている。いろんな人が言っているように、好きだという気持ちを質に入れてやりがい搾取されるような現場が多いのは事実でしょう。本当は終わらせるべきなんじゃないか、好きのダークサイドに囚われたままではいけないんじゃないか。

どこか淡々とスプラッタが進行していった末の、強い強いインパクトのラストシーン。映画は、映画愛の呪縛から解き放たれないといけないんじゃないかと思いました。脚本のト書には「届け、届け、スクリーンを貫いてしまえ」と書いていたそうです。想いのこもった、強い作品でした。

マテリアルクラブの主題歌『Fear』は本当に最高。“小中理論からネクロノミコンまで”はシビれるぜ…

ヤング・ポール監督とこいちゃんのトークも超楽しかった。
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