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ブルーアワーにぶっ飛ばすの海のレビュー・感想・評価

ブルーアワーにぶっ飛ばす(2019年製作の映画)
5.0
死に向かうばあちゃんの爪を、孫の砂田が切ろうとするシーン。死も生も関係なく、今日も爪は伸びる。どうしようもない日常も私たちなんて関係なく、今日も続いてく。その事実と向き合うように、ビビりながらゆっくり爪を切る砂田を見て、何故だか涙が出た。演技じゃない砂田とばあちゃんの圧倒的な何か。よく分からんけど涙が出た。

「みんな一生懸命生きてんだけどね。いったい何が一生懸命なんだろうね。」
ばあちゃんの剥き出しの言葉。絶対台詞じゃないよ。心がバキバキに砕かれる。血まみれ。号泣。

寂しくないことが寂しくても良いじゃん!解決してないけど、向き合えただけで良いじゃん!ダサくったって、人間らしくて良いじゃん!そんな風に全力で背中を押してくれる映画。
クレジットの箱さんの名前を見て、また号泣。
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