ブルーアワーにぶっ飛ばすの作品情報・感想・評価

上映館(11館)

「ブルーアワーにぶっ飛ばす」に投稿された感想・評価

ににに

にににの感想・評価

2.8
大人の冷めた熱量を感じたけど、結局何が言いたいんすか?!って感じで残念。もっと主人公の夏帆を掘り下げてほしかったけど、監督の衝動で作られた自伝的作品みたいなので、手が加わると壊れちゃう系ですね、、むずかしい。
【かほかほが不穏。ちゃいり最高】

夏帆は、壊れてる人の役ではなく、単に本人が壊れてるように見えるのがたまんない。「うた魂」の魚のときからそう思ってたんだけど、勝手に想像するに彼女が恥ずかしさを振り切ろうとするとわけわからんことになって、変なところで声がでかくなったり悪態や投げやり口調になったりして、でもそういう人って実際にも時々いて、それが面白い。逆にあのへんてこなヤバさは、演技じゃでない味かも。
南果歩は常に声がでかいが、きっと耳が遠いってことだろう。その割には聞き取りづらそうにはしてなかったけど(果歩は大丈夫でも、おれの方はセリフが聞き取りづらく話も見えづらいので苦労した)。
台所でテレビ見ながらしゃべってるシーンは夏帆でなくてもガックリして飲みに行きたくなるわな。でんでんはいつみんなを透明にしちゃうのか気が気じゃなかったし。
シム・ウンギョンはいい雰囲気なんだけど、なんだろう変な設定。しっかりとオチがつく話にできるキーパーソンなのに、ぶっ飛ばしっぱなしというか、ぶん投げっぱなし。結局結論もないし全体的にうまくない映画なんだけど、ときどき妙に魅力的なシーンがあって(さっきの台所の南果歩とか、完全に壊れてるお兄ちゃんとか)。オチをつけたくない気持ちもわからんでもない。あとスナックの伊藤沙莉は絶品。ママのセリフも、とってつけた話ではあるけどいい。
これだけ変に心に残るカットが作れるんだから、もしかしたらいい監督さんになったら、と思ったりして今後に期待。
わたしの知ってる人でもうひとり、小林歌穂っていう若くて変なのがいるので(空気読みすぎなのに読めてない系で雰囲気が不穏)、こんどはカホ3人でよろしく。笑
251
jam

jamの感想・評価

3.8
止まったら死ぬマグロ
だったら半分死んでるわ


仕事も恋愛も、充実しているように見えるけれども。
気を張って生きてる、砂田。
祖母を見舞う為に、茨城の実家に帰る。
旅の道連れは、不思議な友達。


…なんだろう、この感覚は。
観ている間じゅう、居心地が良いのか悪いのか、
むずむずしていて。

地方から東京に出てきて、自分の力で生きている者が多かれ少なかれ纏っている、心の鎧を。
冒頭からの夏帆の"イタい"演技に見つけて。

この作品では、茨城だったけれど。
観ている人それぞれの田舎にある風景が、そこかしこに。


成り行きで友達、キヨと帰省する道中も
砂田の表情は固くて。
対象的に伸び伸びと過ごすキヨ。



一生懸命生きてきたんだけどね
何が一生懸命なんだろうね
みんな幸せになれば良いね

ベッドの上で、
孫に爪を切ってもらいながら話す祖母
その手を握って、砂田の心が解けていく



出てくる役者さんが皆ハマっていて、
居心地悪さを加速させる。
印象に残ったのは、
田舎のオバさん丸出しの母…まさかの南果歩。
スナックで熱唱する伊藤沙莉。

そして、不思議な友達、
キヨを演じたシム・ウンギョン。
何故彼女なのか、ラストで明らかに。


田舎嫌い、ダサい
スナさん、元々ダサいっすよ

ダサいの最高じゃない
生きてるぜーって


青から薄紫のグラデーションの空
静寂のなか、めいっぱい手を伸ばして走る

子どもの頃はこんな朝だか夜だかわからない時間に目が覚めるとワクワクして
意味無く全力疾走した


家族、そして不思議な友達を通して
"半分死んでる"という自分を
図らずも振り返ることになった砂田

彼女は、私のなかにも居るような気が。
…むずむずしたのは、そのせいだったのか…

このレビューはネタバレを含みます

ずっと行きたかった出町座で見た興奮が勝ってしまって途中までワクワクした気持ちで観ちゃった。

けどスナの実家のぐちゃぐちゃな冷蔵庫とか母方の祖母の家と激似やし、私が下宿してる間にお母さんカップラーメンのおいしさに気付いちゃったし、テレビに向かって喋るとかありえるし、私も東京に就職するし、不倫はないけどスナみたいになりそうで怖くなった。


ラストに関しては猛烈に他の見てた人と話し合いたかった。
他の人のレビュー見て半分死んでるってそういうことか!って納得した。

最後の渡辺大知怖かった、、
家族に対して向き合う必要なんて無くて過去の記憶も今の自分も全部受け止めて、やりたいように生きていくことができればそれで良いじゃん
hquuuu

hquuuuの感想・評価

4.1
サイコー!夏帆みたいな人もいるし、なによりもお兄ちゃんみたいな人、いるよね。

このレビューはネタバレを含みます

出てくる奴が悉く嫌なやつで誰にも感情移入できなかった。不倫する奴も、自虐ネタでカッコつけてる奴も、ストレスだらけの仕事も、居心地の悪い実家もわかったような批判してくるスナックのママも下ネタばっかりのおっさんも見ていてムカムカする。キヨだけは無邪気で可愛いいな。と思っていたら何ですか?イマジナリーフレンド?それともファイトクラブ的な?よくわからなかったけどもう一度観てみようとは思わないし、観終わった今も観てよかったという感想はないです。

母親が一人ぼっちで台所でテレビ見ながらインスタント食品を食べてるシーンが一番きつかったです。そこに一番感情移入できたかな。
各シーン、おもしろくて、
芝居もしっかりしていて、
セリフも笑える。
が、
主人公に乗れる人と乗れない人がいるかも。

乗れない人にとっては、
フィニッシュにウルトラCを決めても、
他人事の距離は縮まらない。

いわゆるSAVE THE CATの法則なんてつまらないし、世界マーケットで100億円以上回収する為のフォーマットなので一部しか参考にならないけど、その一部の一部分だけでも参考にしていたら10.00とはいわないが、少なくとも、9点台は出てたはず。
Takano

Takanoの感想・評価

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夜ふかしして眠れないときに、家から最寄りの駅のコンビニまで歩いたことがある。いつもは忙しなく人々が歩いている駅前はガランとしていて、駅前としての目的をなくしているようだった。空は絵の具から出したばかりのような青色で、徐々に明るくなっていった。澄んだ空気を伝って聞こえるのはカラスの鳴き声と、商品を荷降ろしするために停車しているトラックのエンジン音だけで、なんとなく世界の裏側に来てしまった気がして、ますます目が覚めてしまった感動があった。コンビニの夜勤の店員さんがいることもなんか嬉しかった。そのコンビニで買った缶コーヒーを飲みながら歩いた帰り道は日常のハイライトのひとつだ。


日が昇る直前の瞬間や、日の出後の瞬間のことをブルーアワーと呼ぶのだそうだ。濃い青色のまどろみが、2つの世界をつないでくれるわずかな時間。そっか、自分はブルーアワーにコンビニへ歩いていたのか。


『ブルーアワーにぶっ飛ばす』は、砂田という女性CMディレクターが田舎に里帰りする物語だ。東京では激務に明けくれ、W不倫もしている破滅的な生活をする砂田が、母からの連絡をきっかけに、友人の清浦と共に茨城の故郷へ顔を見せに行く。砂田を演じる夏帆のちょうどいいやさぐれっぷり、東京への浸かりっぷりが美しい。


茨城の田舎に着いたはいいが、なんだか馴染まない砂田。車で2時間ぐらいの距離しかない東京と茨城なのに、こうも過ごしやすさが違うのか。いや、東京だって茨城だって過ごしにくい。砂田・清浦と茨城の人々の会話の噛み合わなさがおかしいけど、鎧をまとって生き延びている都民のぼくたちの心は苦しくなる。


砂田の母親である南果歩のおっかちゃんぶりが見ものだ。ある種、人生の最期が近づく中で、諦めきったような生活観と、それでも生き遂げなければいけないタフネスさ。きっとこの先も、このおっかちゃんは親族のイベント以外は旅行しないであろう土着的な雰囲気。なんだかこんな人に育てられた気がするのは何故だろう。汚いキッチンでの独白はこの映画でのショッキングなシーンのひとつで、じわじわ胸が痛くなる。


故郷の母や祖母は死に向かっていて、だけども東京の私は社会的に死にかけている。八方塞がりなのかもしれない。そんなどこにも所属できない者たちにとってブルーアワーは、優しく包み込む。身動き取れないんだったら、こんな世界、一回ぐらいぶっ飛ばしたって文句言われないよね。
ズリ

ズリの感想・評価

3.4
観やすい映画ではなかった
うるさかったし、気分悪かったし
でも、知ってる感情がたくさんあった 
曖昧さとか、ぐちゃぐちゃな感情とか。
人生って見せるものじゃないし、汚い。

さようなら、なりたかった自分。

もう少し大人になった時にもう一度みたいな。
まだ理想の自分を見ていたいカモ


愛想笑いについてのセリフが、苦しかった
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