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Fukushima 50のぴらふのレビュー・感想・評価

Fukushima 50(2019年製作の映画)
3.7
学校の課外授業でドルビーシネマを使って観せるべき作品。

以下、短評と略語録に成ります。

実際の出来事に基づいているため、映画における三幕構成が綺麗に成り立っているわけではないと感じた。終わりも若干唐突に思う。

敢えてエンタメ性を皆無にすることで伝えるべきこと、後世に3.11を伝えるという頑固たる意志を感じた。
予告にもある渡辺謙の「だったら1回現場来いよ」を体現するかの如く、SBOによる暗転、いつ揺れるかわからない恐怖、爆弾を抱えた緊張感を追体験させられる。過酷な状況の中で奮闘する50人の雄姿は必見

本編では略語が多いので

観る前に知っておいた方がよさげな言葉を下にまとめました



・イチエフ:福島第一原子力発電所

・中操:建屋内で運転を行うエリア

・免震重要棟: (免棟)東電が原発などに設置した、発電所施設において災害が発生した際に対策本部を設置する目的で建設された建物。

・緊対:非常時に司令部となる原発施設

・ERSS:緊急時対策支援システム
全国の原発の原子炉の圧力、温度などのプラント情報をリアルタイムで把握し、事故が起きればその後の進展を予測して、炉心溶融などに至る時間や放射性物質の放出量をはじき出すシステム。

・スクラム:原子炉の緊急停止

・CR:炉心に入れる制御棒

・MSIV:主蒸気を隔離するための弁

・DG:非常用ディーゼル発電機

・ECCS:非常用の炉心冷却装置

・イソコン:非常用復水器

・RCIC:原子炉隔離時冷却系

・SBO:全交流電源喪失

・原災法十条:原子力災害対策特別措置法十条

・メルトダウン: 冷却系統の故障により炉心の温度が異常に上昇し、核燃料が融解すること。

・ヨウ素剤:放射線障害の予防薬

・AO弁:空気の力で開閉する弁

・MO弁:電動で開閉する弁

・TAF:有効燃料頂部

・サプチャン:圧力抑制室。原子炉の圧力上昇を抑える冷却装置

・ベント:ベントには排出口という意味。原子炉格納容器の中の圧力が高くなって、冷却用の注水ができなくなったり格納容器が破損したりするのを避けるため、放射性物質を含む気体の一部を外部に排出させて圧力を下げる緊急措置。

・ウェットベント:格納容器内の空気をサプチャン内の水を通して排気する

・ドライベント:格納容器内の空気を直接排気する

・ドライウェル:原子炉圧力容器のフラスコ型の部分
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