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Fukushima 50のToKoのレビュー・感想・評価

Fukushima 50(2019年製作の映画)
4.5
業務上のコミュニケーションの難しさを伝える作品。3.11の1F事故は現場が1番大変であったため(現在進行形でもそうだが)、現場目線で描かれていると感じた。

事故後1週間以内ではないにせよ、あの場で事故収束作業に従事した身としては、当時を思い出し、開始数分で気持ちが悪くなってきた(決して作品が悪いわけではない)。始終鳥肌で、終わった頃には頭が痛く、車で映画館に来たことを若干後悔。笑

1Fの免震重要棟内はあんな配置だったと思う。みんな床に座り込んだり寝そべったりしていたのをよく覚えている。事故後1週間以内の出来事は話で聞いていただけだが、聞いてイメージしていた内容が可視化され、より緊迫感/臨場感があった。

原発に対しては賛否両論なのはわかるし、色々なことを調べて、当時の官邸を責めたり、当時の東電を責めたりする気持ちもわかる。

でも大事なのは、今後原発を日本に作るべきか、今存在する原発を稼働させるのか、いつまで頼るべきか、どうして頼るのか/頼らないのか、生活水準を上げるためには、無くす場合の代替エネルギーは、など山積されている問題に目を向け、未来のエネルギーについて感情論/理論の両方の観点からより多くの方が納得行く解を模索していく事じゃないかな、と個人的には感じる。

非常に考えさせられる映画だと感じた。個人的にはそういう意味で良い作品だと思う。
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