まえじま

ホテル・ムンバイのまえじまのレビュー・感想・評価

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)
4.3
これまたすごい映画だった。しかも内容が深い。
平凡な日常のムンバイ、だけど銃声1つでパニックに陥る。緩急を上手く描いた映画だった。特にホテルだと被害が出るのが遅かったからパニックに陥る街中と穏やかなホテルのコントラストが良かった。その中でもウェイターと客のちょっとした言い争いからいきなり頭撃ち抜かれてテロが始まるところはびくった。 残虐大量虐殺は本当にR15っていうぐらい生々しかった。テロリスト少年軍団は最後まで自分が正しいことをしてると思いながら死んでいった。宗教の過激思想に染まってしまった人を理屈でもう変えられないんだと思った。1人足を怪我した子がイスラム教のお経を読む女を殺さないあたりただの大量虐殺じゃなくて彼らなりの理屈で進んでる計画でもう考えを変えることができないっていうのが余計怖かった。タージマハールホテルの従業員みんなかっこよく見えた、特に料理長の人。どんなことが起きても焦らずに自分のことより先に客のことを考えてたし、あんな人が実在してたって考えるとこの世の中も捨てたもんじゃないなって思う。特に教訓として染みたのはイスラム教徒だからって一括りにしないこと。恐怖を覚えるのはしょうがないけどだからって全員が悪人だと思うのはそれこそ過激思想だし、宗教の自由って大事なんだなって思う。
とにかくすごい映画でした。重かったあ。
まえじま

まえじま