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ホテル・ムンバイのwhitelilyのレビュー・感想・評価

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)
3.9
2008年イスラム系過激派組織により起きたムンバイ同時多発テロ。駅、カフェ、ホテルなど街の様々な場所で銃撃戦や立てこもりが行われ多くの死傷者を出した事件はまだ記憶に新しい。テロの標的のひとつになったタージマハル・ホテル。
テロ事件そのものや経緯、犯人のその後などメディアの情報だけでは知ることのできなかったタージマハル・ホテルの真実。

お客様は神様です

接客業に従事する自分としてはこの言葉、あまり好きではない。ただ、この作品におけるこの言葉は真摯に心に響いた。起こった事態を理解し、ホテルの従業員としてお客様の命を守る使命感を表明するような言葉。

被害者の視点だけではなく、実行犯としてテロ行為を遂行した加害者側の視点からも事件を映していて…なんとも言えない後味の悪さ。こういう作品を観る度に、宗教って何なんやろ…って思う。

思想の違いを認められない宗教になんの意味があるのか。無差別のテロ行為に何の意味が………。

正義の代償は多くの犠牲。

銃撃や火災の恐怖のなかホテルに残り闘った従業員たちが多くいた事、ホテルのなかで起きていた事。広く知られていない事実にスポットを当てたこういう作品はたくさん観ていきたいと思う。
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