もやし

ホテル・ムンバイのもやしのレビュー・感想・評価

ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)
4.7
いやあ…とにかく悲しいし苦しいし辛いし…
名作みたいに言われてますけど、そんな生易しいもんじゃないっすよほんと…


本当に人が動物みたいに死んできますからね。
撃つ瞬間に感情ってものがないですからね。
異教徒は人じゃないって教育を徹底的に受けてるから無感情感が半端ない。

でもテロリストも被害者ですしね。
こんな何も人生の喜びも知らないで人を殺す訓練だけを受けて。家族の生活を楽にしたい。ただそのためだけに。



テロが発生してから十何時間って描くんですけど、ただただ殺す、逃げる、殺す、逃げる、で、正直途中からもう開放してくれって思いました。
もう何を見させられてるのかわかりませんでした。これが実際にあったことなんだぞ!ってことなんでしょうけど、今は疑似体験はしたくなかったです。




助かった人達が泣いて安心するシーンはかなり心打たれるものがありました。生きてるってこんなに嬉しいことなんだってって。
でもそれも束の間、その影にどれほどの無力な出来事があったんだろうと考えましたし、被害者も犯人も、もうこの世というものが何て不条理なの…?とどうしようもない気持ちになりました。それが一番の感想です。


どうしようもない無力感に包まれる日もやっぱりあるけど、感情は完全には失いたくないし、大切な人のことはずっと頭に留めておいておきたいです。
もやし

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