佐藤

オオカミの家の佐藤のレビュー・感想・評価

オオカミの家(2018年製作の映画)
5.0
間違いなく、今年ベスト。

2Dと3Dで迫り来る、等身大の洗脳。
期待を軽く超えてくる映像と世界観。

公開日が決まってから密かに楽しみにしてた映画だったけどここまで話題になるとは思ってなかった。今劇場公開している中で一番大きいチネチッタで初鑑賞。

よくぞこの年代でこんな作品を作ってくれた。
『アリス(1988)』や『嘆きの夜(英題:Seven Times a Day We Bemoan Our Lot and at Night We Get Up to Avoid Dreaming)』やケネス・アンガー監督作品などの表現や実験映像が大好きなので、この超大作凄く満足出来た。
逆にこういった映画をあまり観ない人には
長尺に感じてしまうかもしれない。

手で創り上げるから地の底から活力がみなぎる。
誕生と破壊と再生。
静かなるものから湧きあがる圧倒的説得力。
2Dと3Dが融合されて非現実と現実が混ざり合う。
繰り返される言葉、魔法、カルト。

音の演出も音響も素晴らしく良い。
鳥かごの中の音や足音、ペンキの音。
"ピコピコ、ドシドシ、カサカサ"
色んなところから聴こえた。

幸せなのか怖いのか、
何が普通で当たり前じゃないのか。

因みに
題材にされているカルト宗教があると知っていたが、いつも予備知識無しで映画は観るのでこの後調べる。
知らないものの恐怖、知らない事の恐怖を味わいました。
(よく調べたら知っていた宗教でした
8年前に調べた事を忘れていた。)

観終わったら頭痛くなる映画で
ちゃんと効いた
佐藤

佐藤