yasukotta

影裏のyasukottaのレビュー・感想・評価

影裏(2020年製作の映画)
3.5
こういう解釈なのか。。

原作はもっともっと語らず、行間で読ませる。私がイメージしていたのは今野と日浅の出会いから前半の光の部分で、盛岡のきれいな川の流れや夏の夕方の空気の描写を思い描いていたから、後半の影の部分から見せるストーリー展開や全体を覆う暗く重い感じは、意外だった。

映画を観てより思った。与えられた情報から自分が見たい部分だけを見ているのが人間関係なのかも、と。

それが愛した人ならなおさら、光の部分がより強く感じられてしまう。いきなり目の前から消えてしまったら余計に、そこだけを思い返したくなる。

綾野剛さんも松田龍平さんも、とても雰囲気のある俳優さんだ。強すぎる個性を消して作品に溶け込む。でも印象に残る。

好き嫌い分かれるだろうけれど、私は好きです、この映画。繊細で。
yasukotta

yasukotta