60年代の公民権運動の最中ブラックパンサー党の中心地であったオークランドを舞台に、人種差別、再開発によって生じた格差、銃社会、警察の腐敗といった今のオークランドの社会問題をオークランド文化ヒップホップに乗せて、これでもかと言うほどパンチを食らわせてくる社会派映画。
我々は何を見て、何を見ていないのか。何を見ようとして、何を見ないようにしているのか。
社会や一般に人が持つ二面性を描きながら観ている我々の盲点を突くスパイスの効いた演出で我々が持つ偏見を打ち壊しにかかってくる。
アメリカ社会、オークランド社会のリアルを知っていなければ全て理解しきれないんだろうと思いながらも、これがリアルなんだと突きつけてくるパワーにとにかく圧倒された。