クロノス・ジョウンターの伝説のカズのネタバレレビュー・内容・結末

原作のファンとして見に行きました。
結論から言うなら、概ね原作通りで良かったです。
良かった点としては、メイン男性2人の演技。特に主演は声優ということで最も不安視していましたが、安定した演技で十分に作品にのめり込ませてくれました。悲痛な叫びはこちらまで心が痛くなるほど。見た目も自分の思う吹原像と大きく違わなかったのも大きい。端役の方がちょこちょこ棒読みなのは、まあご愛嬌ですね。
また映像ならではの表現で原作以上を見せてくれたことも良かったです。
素人なりにこれはちょっと…と思った点としては、主に編集でしょうか。
雨のシーンのすぐ後で役者が乾いてパリッとした服を着ている、長く旅をしているのにくたびれた様子がない、綺麗なままのブローチを見ても来美子が被害にあったとは分からない(原作では溶けてしまったブローチを見て、彼女が火だるまになったことを察します)、あとこれは劇場の問題かもしれませんがノイズがちょっと多いかな。
このあたりの編集は予算そんなにかけずに修正出来たのではないかなと思います。
一方で美術的問題でも気になる点はありましたが(クロノスジョウンターはもっと荘厳な機械を想定していました)、こればかりはお金が絡んでくると思うのでしょうがないのでしょう。
辛口に言おうと思えばいくらでもあるのでしょうが、自分は概ね満足です。監督含め制作サイドはこれをバネにさらに作り込むことに注力して欲しいと思います。
あの世界の彼らに幸あらんことを。