シネぼく

ウィーアーリトルゾンビーズのシネぼくのレビュー・感想・評価

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中島哲也監督のような経歴
『嫌われ松子の一生』
のように今まで積み重ねてきた豪華キャストの登場に、型にはまらない映像表現、当時これは映画かPVか議論された

なぜそのように言われたかというと、おそらくやりたいシーンや映像表現を優先させてしまって、全体のバランスが崩れてしまっているのだと思う

映画は点と点が線になる
そのためにはもう少し引き算した方がいいように感じました

中島哲也監督がその後そうしたように


僕は映画館では予告編が流れているときは目を閉じている
そのとき聴こえたリトルゾンビーズの歌う『WE ARE LITTLE ZOMBIES』

映画が終わって頭に残ったのは
頭から離れない
WE ARE WE ARE LITTLE ZOMBIES♪
という歌詞
『貞子』がうんこだったぶんWE ARE LITTLE ZOMBIESの曲が鮮明に記憶に残った
もう逃げられなかった

表現者はかならず実存主義を通る
本作もその一つ
最初と最後で居場所は変わらない世界に劇的な変化をもたらすこともない
意味もない現代に生まれたゾンビだから 、どうせだったら楽しみを見つけてノロノロ進もうぜ

『アナと世界の終わり』はまったくもってゾンビを知らない薄っぺらい人間が作っていましたが、本作はゾンビという存在をしっかりと理解して、日本のゾンビとしてのテーマをしっかりと脚本に落とし込んでいました

脚本はいいのに、やっぱり見せたい映像が全面に出すぎているので、そこを欲張らずに作っていただきたい
大久監督には
次の次の作品が楽しみです
シネぼく

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