ロコロコ

人間失格 太宰治と3人の女たちのロコロコのレビュー・感想・評価

3.5
色彩が蜷川実花監督らしく鮮やかでした。
俳優陣が豪華。

太宰治…
この作品で描かれる太宰は今の時代ならとっくに離婚されてるだろうし、酷い目に合っていてもおかしくなさそうな人だと思った。

太宰治作品は高校生の時に読んで難しい、この表現はなぜなんだろう。とか、苦しみながら読んだ気がする。

文学は芸術。
文学は革命。

どこまでも作品を書くために貪欲で自分の欲にも素直に生きていた人。
この作品の中では女性に求められるとそういった女性の一面に魅力を感じ、断れないような一面ももつ。

太宰治を取り巻く3人の女性の中で、妻役の宮沢りえさんがいちばん強い人で、一番太宰治を愛しているようにこの作品では見えた。

執念に近い富栄の愛情。

夢見るように太宰を愛した静子。

なんとも波乱の人生。
死と隣り合わせにいながら生き続けていたが、ついに富栄と共にこの世を去る。

小栗旬さん演じる太宰のモテっぷり。
まぁ、色男だったであろうところがたっぷり表現されていて、周りの女性や、作家達もとても豪華な俳優陣で、それらしく描かれていた。

成田凌さん演じる編集者は太宰のそばにいて、一般的な感覚を持った人として描かれていると思った。
あとは子供たち。
彼の存在が現実味を残して、太宰の行動や、考えとの対比があるように思えた。

原色の世界。

非現実を見たくなったらまた見る…かも。
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