ゆずきよ

人間失格 太宰治と3人の女たちのゆずきよのレビュー・感想・評価

2.7
この作品を観ようと思ったのにはいくつか理由があります。
先ず私が初めて購入した小説が『人間失格』だったという事。
小学校低学年の時にタイトルのインパクトだけで選び内容も半分くらいわからないまま読んだ記憶があります。
次にたまたま子供達と昨夜太宰治の事を話したから。
我が子には上記の過ちを繰り返さないよう指導しました。
某犬のお父さんの様に『お前にはまだ早い』
最後に主題歌をあの方が歌っているから。
結局それが1番の理由です。

物語は、斜陽から人間失格を執筆する太宰治の生涯を小栗旬が演じ、それに翻弄される3人の女性を宮沢りえ、沢尻エリカ、二階堂ふみが演じる実話を元にした伝記フィクション。
フィクションと言いつつも割と事実に沿った内容が出てきます。
小栗旬がまぁ中々のダメ男ぶり。
でも実際太宰治もこんな感じだったのかな。
台詞回しや立ち振る舞いが戯曲の舞台を観ているみたい。
実は私蜷川実花監督とはあんまり相性が良くなくて前半は特にあまり好きな演出ではありませんでした。
それと凄く気になったのが、何したって良いよ他人の人生だし。でも子供を悲しませる事だけはダメだ。
後半は徐々に堕ちていく小栗旬。
それでも見捨てない宮沢りえに二階堂ふみ。
刹那的な生き方に憧れてしまう人というのはいるものです。
私には考えられませんが。
終盤やっぱり出てきたかお花の演出というのを挟みつつ最後は台詞少なく美しい映像で終幕。
主題歌最高でした。

映画を観るにしては失礼かも知れませんが主題歌をあの方が歌っていたというのが鑑賞の理由の1つです。
本当に好きでした。
映画になぞらえるのならばTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTで恋を知りThe Birthdayで愛を知りました。
願わくばもっと生きていて聞いていたかった。
映画とは関係の無い発言で申し訳ありませんでした。
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