蜷川実花写真集が動いてる、感じ
なのに、懐かしい色とどうしようもなく強い人の面が映る。
クレジットで納得。近藤龍人と藤井勇のコンビだった。
すばらしい。
ストーリーは、彼の周囲にいた彼に魅せられてしまった
共依存関係に陥った、だけど依存のカタチがこれほどにも違う三人の女たちと、どうしようもなく自堕落な作家の話、でいいでしょうか。
どの女性たちも美しく撮るところは蜷川監督なんだけども
やっぱり圧倒的な存在感を放つのは、宮沢りえだった。すごいわ。
ただ美しくそこにあるだけじゃない。
幸福感だけ追いかけろと言われたという沢尻さんは忠実にそうしていたし
情念の狂気を演じていたふみちゃんも忠実にそうしてた。それはすごいことなんだけど、りえさんだけは、なんか違ってた気がする。
無責任な甘い台詞の連呼はどれも真剣な情愛であったとは見えず
太宰の本音がどこにあったのかもわからず。
彼女の演技によって、太宰は誰のものだったのかという答えが示されちゃったみたいな、そんな感じ。(誰もそんな問いはしてないし、映画もそれを問うてはいないけど)
小栗旬という人の姿の美しさをあまりなく撮ってたなぁ。
あんなに外套が似合う人あまりいないわ、、
眼福。
これはこれでありかなとわたしは思いました。エンタメです。
2019/9/14