《インド界隈の映画》、Vol.7。
ここらで折り返しを考える。だからこの企画1本目の続編をここで。
ロボットヒーロー、“チッティ”、リボーン。
前回は身から出た錆というか、“チッティ”が、“チッティ”の技術に嫉妬した先輩科学者に“悪チッティ”にされて大騒動に。
とにかくあの“ぶっとび”具合に圧倒された。
その続編。“チッティ バージョン2.0”。
今回もまたインド映画の想像力、アイデアに圧倒される。
“携帯電話”と“鳥”。
人間のテクノロジーの発達と利便性の代償。
人間の自分本位の発展で失われる命を顧みないと嘆く“怒り”が今回の相手。
ストーリーラインは王道であり、そして複合的。
前半〜中盤は『ゴーストバスターズ』みたいな。
後半は『アイアンマン』+『ヴェノム』みたいな。
昔からある王道の展開の中に、“チッティ”が唯一無二のオリジナリティと更なるインパクトと破壊力をもたらす。
最後の方は情報量が多く、テンションもMAXからさらに振り切ってもはやカオスな様相。
しかし、なかなか最後の展開は良いと思う。
毒をもって毒を制す。
“チッティ”が“悪チッティ”、“鳥”には“鳥”、“携帯電話”には“携帯電話”。
相手側ももはや過剰で狂信的で過激な逆恨み化していくが、インドならではの風土や国民性や文化とその大きく膨れ上がり増加した人口が暮らすことによる貧困、教育、環境の発展の裏側にある環境などへの警笛みたいなことも主張する。
今回は博士の妻は出てこない。インド美人が観れないぢゃないかと気を落としかけたその時、新たな後光が差す。
“チッティ”がいない間、博士を支える美人秘書、ニラー。
これはまたとんでもない“お人形さん”みたいな美女現る。キャラもしっかりした“チッティ”とはまた異質な存在感を発揮する“お人形さん”、さすが。
今回は身内で睨み合って対峙するのではなく、さらに大きく強い別の“怒り”の念との戦いの構造により、さらに舞台が大きくなり、前作を経てしっかり前作の教訓も活かす。
前作の失敗を乗り越え、皆が同じ方向を向いて立ち向かうストーリーラインが良かった。
例の円形陳列マシンガン、例のボール、例のネット、、、健在。
そして、さらにそれを超えてくる。“チッティ”に限界はナシ。
クライマックスは、ニヤニヤしながら「おぉ•••」とか言って密かに興奮できるほど大事に至る。
何か微妙に評点低いけど、そこまでそんなことはないと思える映画。
とにかく、これはこれで圧倒的な閃きとアイデアと力技で完成しているのだと思う。
“クッティ バージョン3.0”も観逃してはならない。
ニラー、ホント、美しい。インド、どうなってんだ。
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