キャプテンKに惚れざるを得ない！
全体的にコメディっぽい楽しい雰囲気をまといながら、時折暗い現実が見え隠れする映画でした。
前半は「ホーム・アローン」みたいな子供が主人公のファミリーコメディ映画のような面が主ですが、後半では社会派映画のような暗い面を見せてきます。子供主人公のコメディ映画なんですが、子供には見せにくいような話でした。
人が吊るされていたり、死んだような顔の男たちが戦場から帰ってきたり。基本的にコメディで明るい話だからこそ、そういう場面がやけに生々しく映りました。
また、登場人物が皆とても魅力的です。
コメディ要員のヒトラーはもちろんですが、個人的にはキャプテンKことクレンツェンドルフ大尉が特に好きです。ナチスだし、いつも酒を飲んでるような見るからにダメな男だけど、でも決して悪い人じゃないところが。特に、ラストの展開には思わず目が潤みました。あれは惚れざるを得ない。
総じて、とても良い映画でした。
アカデミー賞を受賞した、戦時下のドイツを舞台にした映画のため、勝手に凄く暗い映画というイメージを持っていましたが、かなり明るい作品です。でもただ笑えるだけでなく、心にくるものがある感じ。
時間もあまり長くありませんし、ぜひぜひ色んな人に見て欲しいです！
