ホリムベイ

ジョジョ・ラビットのホリムベイのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
4.2
何人にも勧められ期待して観て期待通り。
最初の数分で安心して見ることができた。

いやーめちゃくちゃ良かったな。
主演の3人がすばらしく
絵作りが映画的で良い。衣装も素敵。

それから脚本を書きたいって気持ち思い出したね。

いくつも好きなカットがある。
印象に残ってしまったカットもある。
そしてめちゃくちゃ好きなシーンもできた。
映画は映像。
絵画にも、音楽にもない快楽がある。
映画は撮影によってなりたち、そして編集のマジックもある。

あと、トーマシン・マッケンジー、めっちゃ好き。「ラストナイト・イン・ソーホー」の俳優さんとは⁈そうか!

追記)
それからもちろんこのタイミングで観れば、パレスチナとイスラエルのことを考えた。ユダヤ人ということを。不勉強すぎる自分を恥じつつ、今の直感を記録。

イスラエルの蛮行は到底許されない。
しかし、そのことを解決する糸口は、いかにユダヤ人が苦渋を舐めてきたかを理解することにあるように思った。
これはこの映画の収穫のひとつだ。
しかし、その強烈な不満がアラブの人々に向かうのは絶対に間違いだ。
そこには、何か陥りやすい罠がある。
誰かに誰かを憎まされてしまう罠だ。
そのこともこの映画の教えとして描かれている。
そして、その原因がイギリスの二枚舌にあるとしても、ヨーロッパを憎んでも始まらないようにも思う。ヨーロッパの醜悪さはある。この点は指摘し続けてもよい。しかし、その指摘が解決につながるかは分からない。いや、ここにも糸口があるのかもしれない。

どうしても、最後は“愛”ということにならざるを得ないように思う。
嫌いでも、殺さなくていい、という愛だ。
そのことも、実は映画に描かれている。