シッカン

ジョジョ・ラビットのシッカンのネタバレレビュー・内容・結末

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

2020年1月マジやべえな。見る映画全部面白く、さらにここにきて、この映画以上が今年来るってちょっと考えれんレベルきちゃった。
たぶんカイジがつまらないエネルギーを全て吸収してくれたおかげ。あざっす。

もう俺の大好きの塊で構成されたような映画。
否応無くテンションブチ上がるオープニング。悪趣味なギャグ。同居する可愛い姉ちゃん。そんで何よりスカーレット母ちゃんの愛!
極右と化しつつある幼い息子を持つ母ちゃん(冷静に考えてキツすぎる)として、常にベストな対応を取り続ける姿に感動。真の愛がゆえ、出来るんだよねえ...
息子を叱る時に、一旦お父さんになりきるとことか、叱らなければいかんが普通に叱ったら子供が可愛そうみたいな、もうすげっす。
予告編でゲラゲラ笑って、ウッヒョーって感じで来たのに、終わった時には愛で満たされて、もう幸せのあまり性欲とか会社の嫌なこと全部取り去られてましたわ。

全体的に、映画面白えって感慨が尽きない作品。姉ちゃんへの偽手紙のやり取りから心通わせるとことか、サムロックウェルが姉ちゃん庇うとことか、ギャグに見えた挨拶何回もするとこが次の瞬間超ハラハラしたり、凄くシンプルっちゃシンプルなんだけど、心の動きが説明じゃなくて映像でしっかり描かれる感じ?セリフの裏の意味が分かりやすく刺さるというか。
あんまりにも難しくて「分かるかい!ミニシアター好きのサブカルメンヘラ女だけ見てろや!」みたいな感じではなく、かといって押し付けがましい程に感情を固定しようとするお涙頂戴でもなく、ちょうどいいやつ。
カラーオブハートって映画最初に見た時に感じた、あっ映画ってこういうのが面白いんだって感動。

軽いように見えるけど、実際人死は多いし、ゾッとするシーンも多いし、決して戦争にカタルシスを生ませない上品さもあって良い。

最後の方のデブ友との会話、もうユダヤ人否定じゃなくてロシアかよとか、子供が戦うとか、おそらく同盟国日本だからこそ分かる部分もあるよね。ラッキー。
ヒトラーだって途中まではある意味ちゃんと主人公を奮い立たせる良き友だったもんね。もちろん根本からダメなんだけど、じゃあ主人公を勇気づけるのは絶対悪なのっていうと違うし。

個人的に近い映画でライフイズビューティフルってやつ、まじ大っ嫌いなんだよね。ヒロイックな感じとかクソつまんねえギャグとか。極限状態だからこそ描ける愛とかダリい。極限状態でも普通にラッキー同居してる姉ちゃん好きになっちゃう映画の方が好き。

これで109分って凄え。最高。110分切る映画は全部偉い!
シッカン

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