第二次世界大戦のドイツを10歳の少年を通して描いた作品。
今年度見た映画の中で一番良かった。
ヒトラーを心からリスペクトする10歳の少年ジョジョが、母がひっそりと住ませいるユダヤ人の女性と出会いことから物語は大きく動きだす。
コメディの雰囲気の前半と戦争について考えさせられる後半。
同じ映画とは思えないくらい見ていて感情が動かせられる。
第二次世界大戦を題材しているのに、軸を10歳の少年を通すことでポップに表現している。
ポップなんやけど、その中でナチスドイツという国の状況が演出されているのがすごい。
今回映画初出演のローマン・グリフィン・デイヴィが可愛い過ぎると思いきや、1時間49分の物語の中で大きく成長し、次第にかっこよく見えてくる演技には感動させられる。
監督のタイカ・ワイティティもジョジョの空想の友人として出演しているのにもかなり良い。
そして、何よりも最高なのがキャプテン・Kことサム・ロックウェル。
リチャード・ジュエルとジョジョ・ラビットを見て完全にファンになってしまった。
渋いくせにむちゃ面白いってせこい。
見ていて凄くメッセージ性が伝わってくるカメラ構図である。
伏線を張ったかのような撮り方にも感動させられた。
今年度はパラサイトやリチャード・ジュエル、フォードVSフェラーリが面白いけど、個人的には今年度最高の映画。