このレビューはネタバレを含みます
OP、ビートルズに熱狂するようにヒトラーに熱狂する人々の映像と少年の軽やかなステップに涙。
明るくてコミカルなタッチなんだけど、子どもたちの未熟な心に漬け込む権力の卑劣さが浮きぼりになって、涙涙。
それでも賢く正しく生きようとする母親や優しく柔軟な親友、実はいいやつな大尉がとっても魅力的で、救われる。と同時に、魅力的な彼らが大きな流れにとらわれ飲み込まれて行くことが切実に悲しい。
ユダヤ人少女もまだティーンなのだなあと感じられる描写があちこちにあって、平和な時代なら健やかに生きていられたのだろうと思わされる。私にはもう人生なんてない、みたいなセリフが悲しかった。
一部始終号泣で、彼らの人生やその後にも思いを馳せるといい映画だった〜だけは済ませられないんだけど、鑑賞後はさわやかであたたかい。