ちゃみろー

ジョジョ・ラビットのちゃみろーのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
3.9
WWⅡ末期を舞台に、ヒトラーをイマジナリーフレンドにして空想会話するヒトラーユーゲント団員の少年が、自宅の屋根裏に匿われているユダヤ人少女に出会い、芽生えた淡い恋心を抱き葛藤するブラック・コメディ。監督は非常に才能豊かで懐の広いナイスガイ。英語圏に在住する元ヒトラーユーゲントの子供時代の回想を聞いた60年代生まれの作家が脳内で話を再構成している(それを70年代生まれの映画監督が映像化した)ような捻りまくった変化球の作品。少年の心の変化につれて道標がヒトラーからキャプテンKにスライドし、敗戦により決定的なピークを迎える。戦後になり、当時の少年が墓場まで持っていく秘密となった子供時代の空想を包む慈愛に満ちた鎮魂歌。
2020.2.15 映画館(字幕)
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