あぶを

ジョジョ・ラビットのあぶをのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
3.6
すべてを経験せよ
美も恐怖も
生き続けよ
絶望が最後ではない。

とかリルケ氏が言ってますけど絶望は最後です。それ以上も以下もありません。


ナイーブな歴史を、
暗すぎず明るすぎず誰にでも受け入れられるように作られていて感銘です。
嫌な人もいるけども、基本的にいい人が多く、大尉もなかなかアウトローでかっこ良い。
残虐な描写はほとんどないので、戦争映画という位置ではないだろうけども。

一番好きなキャラクターは、主人公の第二お友達です。
愛らしい見た目に、身の丈に合っていない銃器を背負いながら淡々と総統について語る姿は癒し系そのものである。

スカーレットが母親役ってだけで最高なんだけども、この母親が対話重視の素晴らしい人格者なのが更に良い。
頭ごなしに否定せずに、広い心で話を聞いて理解した上で抱きしめると絶滅危惧種並みのやさしさ。
でも、ハスキーな声で、たしなめられたいわ!


劇中の服装がオシャレですごくかっこいいし、かわいい。
この時代のスタイルなのかわからないけども、見ていてかわいいと思ったのは久しぶりである。

音楽もビートルズにデヴィッドボウイをはじめセンスを感じられる選曲で、流すタイミングも最高であるし、観た後に歌詞を摘んでみると劇中のジョジョと繋がってたりして二倍美味しい。
コミカルに優しく戦争映画を描いているけども、歌詞を汲み取ると核心を突いてくるような言葉が多くていかに戦争が残念なものか問いただしてくれる。


追伸。
キスしてあげようかって言われたい!
あたしだって、弄ばれたいわ!!!
おじさんだけど、ジョジョみたいな感じなの!あたし!!!!


今日一日くらいヒーローにさせておくれよ〜〜デヴィッドさん〜。
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