Wallace

バルーン 奇蹟の脱出飛行のWallaceのレビュー・感想・評価

バルーン 奇蹟の脱出飛行(2018年製作の映画)
4.5
1979年
東西冷戦時代、旧東ドイツのドイツ民主共和国では国家保安省、秘密警察シュタージによる過激なまでの監視が住民を苦しめていた。西側への亡命を図る者を容赦なく取り締まり、国境を越えることを許さない。

子供を持ち、家庭を持つ人が危険をさらしてもベルリンの壁の向こう側にある生活に拘るのは他ならぬ、家族のためであった。
緻密な計画と周到な準備を進め、秘密警察の包囲網を掻い潜り、国境を越えて西へと渡り自由を勝ち取ろうと奮起する。
捜査官の手がジリジリと確実に忍び寄ってくる中、あらゆる視線を気にしつつ、ひっそりと準備を進めてゆく。常に危険と隣り合わせで緊張感が途切れず、サスペンスが光る。

実話を基にした作品であるが脚色の部分は強く、良くも悪くもエンターテイメントの出来上がり。
話の運びが運に頼った場面が多々あり、気になった。演技がやや過剰気味で音楽も雄々しく語りすぎているところがあるがテンポが良いので個人的に嫌いではない。
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