太田康裕

新聞記者の太田康裕のレビュー・感想・評価

新聞記者(2019年製作の映画)
3.5
現実の事件や不祥事をモデルに踏み込みずらい所にまで足を進めたのは、なかなか。
どこまでが現実でどこから創作なのか。その曖昧さに立ち上がらせた現代日本批評。
近年見かけなくなりつつある社会派映画だった。


けれども、中盤以降物語が急速に飛躍するのだが途端にフィクションぽくなりすぎるしご都合主義的に進んでしまうのは頂けない。
その陰謀だって現実の日本がなぜ核廃棄物を頑なに利用したがるのか、など考えればあり得なくもないけれど、「物語」としては飛躍し過ぎかなぁ。
「物語」なのか「現実」なのか。その線引きはやや出来が悪かった。