政治色が強すぎて国内の女優さんが見つからなかったため、シム・ウンギョンさんが主演を努めた映画。相変わらず、シム・ウンギョンさんは良い表情を作っていたが、やはりネイティブに日本語を話さない所は、違和感が否めなかったかな....
政治サスペンスなのだが、サスペンス部分は物足りなかった。『新聞記者』というタイトルなのに、取材で追求していくシーンが少なく、ツイッターばかり眺めている印象。闇に切り込むというほど、新聞記者の動きがキモになっていないのではないだろうか？（原作は未見なので分かりませんが、シナリオがそうさせてしまったのでしょうか？）
また、記者が詰めているデスク内の緊迫感も物足りないように感じた。手ブレ感で緊迫感を出していたようだが、あまり感じられなかった。『新聞記者』というタイトルなら、ここをこだわってほしかったのだが....デスクでの緊迫感なら、はやり原田眞人監督の『クライマーズ・ハイ』のような緊迫感がほしい所。
政治の闇の部分の、色んなエッセンスを詰め込んだが詰め込み過ぎで、最終的な展開は奇想天外でリアリティの感じられない展開になってしまい、微妙に冷めてしまった。
途中、ドキュメンタリー映像が挟まれるところも、逆効果のように思える。個人的な感想だけれども、フィクションならフィクションらしくエンタメに徹した方が心に響いたように思うがどうでしょう？
