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轢き逃げ -最高の最悪な日-のchinsukoのレビュー・感想・評価

3.6
2時間TVドラマで良いなんて言わないで

ある日主人公と友人が乗った車で1人の女性を轢き、そのまま立ち去ってしまった。罪の意識にかられながら過ごしていたが、路上カメラから犯人と断定され、2人は逮捕される。被害者の父は、刑事から遺品を返された時、携帯電話が無いと言われ、その在りかを探し始める。

轢き逃げした方が本作の主人公と思ったが、ストーリーを進めるのは水谷豊演じる被害者の父ぽいので、主人公不在と言って良いかも。
しかしこのお父さんは何故ここまでやるのか?動機付けが不十分な気がする。水谷さんの当たり役「相棒」の影響か。自分は見てないので何とも言えないが。

印象的なのは、轢き逃げをした側の悔恨の念をよく現わしている所と、被害者側の両親が悲しみを抱えつつも毅然としている所で、これには好感が持てる。
しかし、ある人物の心の闇によりサイコパスが露呈することにより、なんともスッキリしない終わり方を迎える。
唯一の救いがラストカットであるかも。

よくあるTVのサスペンスドラマでは勿体なく、映画として纏めたのは良かった様に思える。
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