原作はあるものの、トム・ハンクス自らが脚本まで手掛けているのだから、戦記マニアなんじゃないかな。乗員の人間関係や家族、恋人のやりとりといった私生活にはほぼ尺をとらず、ひたすら宿敵ドイツ海軍Uボートとの海戦を描写する。史実として大戦中に大西洋海域で7万人以上の死者と書かれていたが、多くはUボートにやられたのだろう。
敵ははっきりしているため、ひたすらUボートの攻撃をどう回避し、仕返しするのかを克明に描く。CGによる回線は迫力があるし、やはり海軍兵になったら怖いな、という感想をもった。沈没したら死は覚悟だから。
あまりヒューマンストーリー部分がないため、感動作のカテゴリーに入るものではない。そこがマイナスポイント。
海戦の生々しさを味わうためのバトルムービーとして見るのがいいかも。