たk41

屍人荘の殺人のたk41のレビュー・感想・評価

屍人荘の殺人(2019年製作の映画)
2.8
原作既読組の感想と同様とにかく残念な出来としか言えない。2時間映画にあの規模の原作を盛り込むとしたらやはりかなり削られてしまうのは致し方ないのは分かるけれど根本的に建物の構造やら、登場人物が神紅大学関係者以外に割り当てられていたのは頂けなかったなぁ。

全体的にポップなテイスト寄りに持って行こうとしつつも内容的にはサバイバルものなのでそもそも合っていない脚色だったのではと思ってしまう。それ故の弊害なのか恐ろしく緊迫感も無かったしなぁ、、、(あの事態に陥って地続きの1階部分で過ごせるかね?、、、)

原作通りの描写だとR指定待ったなしだったのでそっち方面の過激さを少々期待しつつもグサグサザクザクなシーンは全部X線画像に差し替わっていたのは全年齢対象版としては良い表現だったかなと。

剣崎と葉村のキャラクターもやたらコミカルに描かれていたのも違和感が強かった。剣崎は剣崎であの土俵入りポーズは無かったな~。

特に原作で唸らされた腕時計のくだりに纏わる葉村のバックボーンの印象が強かったり、一人称「俺」だったりしたせいもあったので劇中の童貞をこじらせまくった様なキャラクター設定もあり、あれはもう浜辺美波と神木きゅん像そのものだった、、、けれども可愛らしかったからもう全部OK。

明智のあのシーンをわざわざ切り出してラストに持ってくるのではなく原作準拠で倉庫の攻防戦の後の流れそのままで良かったと思うんだけれどなぁ。

斑目機関についても一切触れてないからテロのことに言及するようなラストにも出来なかった感じなのかな。いかにせよ投げっぱなしは良くない。
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