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ギレルモ・デル・トロのピノッキオのペコのレビュー・感想・評価

4.0
ギレルモ・デル・トロ節が効いてるピノッキオの物語。ストップモーションアニメってどうなのよ!?って思っていましたが、違和感も無く温かみも感じられました。CGが当たり前の時代にストップモーション技法は凄すぎる!!
恥ずかしながらディズニー版のピノキオも観たことがなく、あらすじを知りませんでした。ファミリー向きの楽しいお話かと思っていましたが、社会風刺、人間の欲、戦争、生と死について考えさせられる大人向けの映画でした。さすがギレルモ・デル・トロ。残酷さを盛り込んだ独特な世界観のファンタジー作品でした。ディズニー版とは多少は違っているだろうね。政治色が強め?
ムッソリーニが支配するファシズム時代。愛する息子を失ったゼペットじいさん。そんなゼペットじいさんは木の人形ピノッキオに命を吹き込みます。最初はゼペットじいさんに反抗したり、暴走気味のピノッキオでしたが、ゼペットじいさんと過ごす時間を通してピノッキオは自分の意志を持つようになっていきます。人形劇一座に入り、戦争に巻き込まれ…限られた時間の中で何ができるか、愛する人との時間をどう過ごすか。死は誰にでもいずれ訪れるもの。死があるからこそ、人は一生懸命生きようとする。「命を大切にしよう」そう思いました。ラストシーンはちょっとウルっときてしまいました。

クリケットが最後までコオロギというよりGにしか見えませんでした(笑)
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