嘘も方便
「ピノキオ」を大胆に設定変更したギレルモ・デル・トロ監督によるストップモーションアニメ。去年は、浄化されすぎて心に引っかからないディズニー実写版「ピノキオ」もあったし、原作に近いダークファンタジーなイタリア版「ほんとうのピノッキオ」も見たけれど、本作が一番ドラマとしては見応えがあった。
ゼペットもピノッキオも欠陥だらけの人間臭さが前面に出ていて、そこからの成長物語がちゃんと成立しているし、関わることになる人間(と猿)との関係が中途半端でなくちゃんと描かれてるところもいい。
第一次世界大戦時に改変された時代設定が、図らずも今の時代性に合致している。