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ギレルモ・デル・トロのピノッキオのRenzのレビュー・感想・評価

4.3
ギレルモ・デル・トロでピノッキオやるならかなり異形愛の物語になるだろうと観てみたが、異形の目から命、人生を描く素晴らしい映画だった。最後に両親に捧ぐと出されたら、思わず泣いてまうだろ。卑怯だぞ。。

ピノッキオの誕生はまるでフランケンシュタインの怪物のようなモンスター誕生みたいな描き方で、妖精(?)も羽に目がたくさんある不気味なデザイン。ピノッキオも木のままで服も着ていない。

登場するもの皆不気味なタッチだが、観ていると可愛く見えてくるから不思議だ。
今、命を描くなら戦争を描くことを避けたくなかったのかファシズム政権下のイタリアが舞台。
世の中のことを何も知らない好奇心ばかりのピノッキオは、サーカスで働かせられたり、戦争に巻き込まれたりする中で様々なことを学んでいく。

何より素晴らしいのは、ずっと木のままで、ゼペット爺さんやクリケットの最期を看取るまで描いたことだ。泣いてまうだろ。

ユアン・マクレガーの歌も聴けますよ奥さん。もちろん、吹替版は森川智之さんで二度美味しい。良い声すぎてたまらんよこれ。

森川さん、ということはつまり間接的にトム・クルーズの歌も聴けたということも過言ではない?…過言か。
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