コマミー

グッド・ボーイズのコマミーのレビュー・感想・評価

グッド・ボーイズ(2019年製作の映画)
3.9
【背伸びの可能性】


子供が主人公の映画には"可能性"がある。
「スタンド・バイ・ミー」や「グーニーズ」、そして最近では「IT」のリメイクや「ジョジョ・ラビット」等々、ヒットした作品の共通点には「子供」があるのだ。
一つの理由として、大人にとっては、子供の頃の"興奮"などが、[新鮮]に感じると言うことだ。"未知なるもの"を目掛けて"ひた走る姿"が、大人にとっては愛しく感じ、「新鮮な経験」として映るのだ。

そしてまた、そのジャンルの傑作が誕生した。

僕はこの作品の雰囲気を観たとき、ある作品を思い出した。
  「スーパーバッド童貞ウォーズ」だ。
今作は、その小学生版と言った所だが、決して二番煎じと言う訳ではなく、ちゃんと"小学生の目線"で描かれていたのだ。
「ビーンバッグ・ボーイズ」と言うものを結成し、いつでもどこでも"一緒"な三人組。そんな彼らが、ある日「キス・パーティー」に誘われる。だが、彼らには一つ心配な事が…。
  "キスの仕方が分からない!"
そうして彼らは、キスをマスターするためにあらゆる事をする"冒険"をするという物語だ。
そう、ちゃんと"冒険活劇"として描いている。

少年たちの心を無駄にせず、冒険活劇として描いている所が、とても良かったのだ。そして、その中にも「大人の世界の闇」というものもしっかり描かれていて、背伸びをする"代償や可能性"というものも描かれていたのだ。

最後には、とてつもない"感動作"として僕たちの頭の中に鮮明に記憶に残らせた、小学生版「スーパーバッド」なのでありました。
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