こく

行き止まりの世界に生まれてのこくのレビュー・感想・評価

4.0
スケボーしかなかった貧しい若者たちを、長期に渡り撮影したドキュメンタリー。グループの1名が、そのまま制作者なので、なかなかエグいところまで撮影してます。ロックフォードという街のどん詰まり便器感も凄まじい。

職を見つけ生きていく者、ひたすら堕落していく者。そこは作劇なく、残酷でリアルな現実でした。

『mid90s』とセットで観ると、本当に90年代のアメリカのスケボー文化は、ファッションではなく、貧しい若者たちが何とか生きていくための切実な希望だったのだと感じます。

オリンピック競技にまでなりましたが、テクニックの優劣ではなく、スポーツとして成立している日本のスケボー文化とは、全く別物ですね。

キービジュアルの道路をスケボーで疾走していく映像の美しさ。その先に、未来があるような気持ちにさせてくれます。
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