こくさんの映画レビュー・感想・評価

こく

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ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)

3.1

ドラマはよかった。問題なのはドラマのワンエピソードで可能な話を、お金を摂る映画にしていること。菅田将暉はドライに仕事してる。偉い。

役者や演出のテンションもスケールもドラマのままだった。何故に映画化
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ヒューマン・ポジション(2022年製作の映画)

3.0

ノルウェーの素敵な映像と音楽は、それだけで心地よい。

そのおかげで、自国の難民問題に気づく新聞記者というメインテーマが薄くなってしまった感もありました。

ただ、難民の存在自体をほとんど認めていない
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禁じられた遊び(2023年製作の映画)

2.0

うーむ、中田監督。本当に厳しい。『リング』シリーズ、『女優霊』の残り滓すらない。

橋本環奈の恐怖表現が、鼻の穴を広げて叫ぶだけだった。

この馬鹿馬鹿しい作品で、全裸幽霊役を引き受けたファーストサマ
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AVA/エヴァ(2020年製作の映画)

3.0

殺し屋としてのジェシカ・チャスティンの美しさ堪能映画。そこからはみ出す要素がなかったのは残念。

殺し屋が妹や母親との関係に苦悩しているのはよかった。仕事とプライベートって、実際乖離してますからね。家
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ソラニン(2010年製作の映画)

4.7

数回、観ました。プロを目指す学生ロックバンドの素晴らしさ、浅はかさ、全部詰まってました。

青春を描く時の三木監督は安定してますし、浅野の原作再現度もすごい。ジャケ自体が漫画のシーンの完全再現だし。
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デビルズ・ゲーム(2023年製作の映画)

3.0

連続殺人鬼集団wの中心メンバーが逮捕! すると逮捕した刑事と殺人鬼が何故か入れ替わる。

うーむ。最近多い入れ替わり系でもかなり残念。殺人鬼の集団がマジで意味不明だった。行きずりの人を一緒に殺して楽し
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ブギーナイツ(1997年製作の映画)

5.0

全てが最高傑作であるPTA監督、若干27歳の作品。製作時は25歳くらいだろう。サントラ、随所に盛り込まれた緻密な長回し、全てが完璧。冒頭のクラブの長回しシーンだけでも5点。

居場所ない高校生が、ポル
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違国日記(2023年製作の映画)

4.6

親と死別した姪っ子を引き取る人気作家。自分さえ愛せない者が、他者を愛せるかというテーマも内包していると感じた。

また、お互いが分かり合えるという綺麗事でなく、分かり合えないという前提も好き。

こう
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危険な遊び(1993年製作の映画)

4.0

マコーレ・カルキンが凄い。愛を理解せず、家族や邪魔者を簡単に殺していくサイコパス少年を演じきっている。

少年による殺人が今ほど注目されていない時期の映画だが、2025年に観るとさらに重い。こんな事あ
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Cloud クラウド(2024年製作の映画)

5.0

小西康陽が「いくらお金持ちでも、僕は何かを作らない方は信頼できない」と言っていた。本作を観ていて、なぜかその言葉を思い出した。多分、黒沢清も同じ考え方なのだろう。

菅田将暉演じる転売ヤーは、とにかく
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デビルジャンク(1989年製作の映画)

3.5

ブルーレイを持っている私を許してください。

DNA鑑定すると90%以上はウェス・クレイヴンの『ショッカー』と一致する映画です。

電気椅子で死んだ死刑囚が、電波を通じて殺しにくる系映画。→多分、この
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陽はまた昇る(2002年製作の映画)

3.6

ベータに遅れる事1年。

無理と言われながらVHSビデオを開発したビクターの人々の物語。

とにかく熱いし、その後に世界をVHSが席巻したのが素晴らしい。

その後も、家電業界はいつも規格統一出来ずに
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テキサスSWAT(1983年製作の映画)

3.2

チャック・ノリス、いいな。当時はシュワちゃん、スタローンの影に隠れていたけど、B級枠のなかでしっかりアクション見せてる。

特に格闘アクションは本物だと思います。何気にマーシャルアーツ使いの敵が『キル
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コヨーテ、海へ(2011年製作の映画)

3.0

佐野元春の楽曲をモチーフに堤幸彦が監督。ヒロインが長渕剛の娘という不思議な映画。『トリック』にもヒロインの父親役で出演させてたし、堤監督は本当に佐野元春が好きなのだろう。

ニューヨークのビート詩人た
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あなたが寝てる間に…(1995年製作の映画)

3.6

誤解から生まれる恋愛。すごい90年代っぽい映画。悪人が居ないのもよい。あと、クリスマスの奇跡系映画、本当にハリウッドでは多いですね。

すごい暖かいが、今だったら「詐欺!」とか騒がれそう。

この時代
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BAD CITY(2022年製作の映画)

3.2

アクション監督として最近キテる園村氏の監督作品。アクションはキレキレです。

ただ、お話がVシネの域から1ミリもはみ出していないのが残念だった。

小沢仁志も、竹内力並の平常運転。Vシネファンは求めて
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フェノミナン(1996年製作の映画)

4.4

謎の閃光に打たれた男が特殊能力を手にして、田舎町で注目を集める。

その能力の由来には、ちょいガッカリしますが、まあ見事にお話を成立させたと思います。ちょい『アルジャーノンに花束を』も入ってますね。
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蛇のひと(2010年製作の映画)

4.8

人間ドラマですが、何気に静かでハードなサイコスリラーです。

西島演じる主人公・今西は、とにかく皆に愛される優しい気さくな奴。皆が頼り、相談事を持ちかけます。彼も親身にアドバイスします。

しかし、今
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ダーク・タイド(2011年製作の映画)

1.2

サメ映画ゆえ、退屈なのは覚悟していたが酷かった。主演のハル・ベリー、仕事選ばないよな。やはりオスカー&ラズベリーダブル受賞女優よ。

とにかくサメの件は単なる事故で。メインはサメツアースタッフと客の安
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とんび(2022年製作の映画)

3.3

うーむ、まさかの三度目の映像化。スパイダーマン並のリメイクし過ぎ問題。

良い出来だが、完全に日曜劇場ドラマ版の完コピダイジェスト版。

それならドラマ版を観ればいいわけです。原作同じだから台詞同じな
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共謀家族(2019年製作の映画)

3.6

娘を襲って脅迫してきた糞ガキを殺害してしまった家族。必死で犯罪を隠蔽しようとするが、糞ガキは警察署長の息子だった!

中国映画にしてはかなり攻め過ぎた物語だと思っていたら、みんな中国人キャストなのに、
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渇き。(2013年製作の映画)

5.0

正確には、愛してない娘はバケモノでしたが、自分は有り得ないレベルの糞でした映画。

世間的な評価が低いのは当然だと思いますが、自分は好き。原作よりは浅いですが、どん詰まりの糞ハードボイルド感は、良く表
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サドン・デス(1995年製作の映画)

3.6

なんかプロスポーツの試合会場でテロリストでヴァンダムで!

くらいな印象しかないですが、それでオッケーです。安い『ダイ・ハード』的な話をそれなりに見せてくれたのは、やはり職人監督ピーター・ハイアムズの
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BeRLiN(1995年製作の映画)

5.0

主人公の父親とか刑事、最近は教師や政治家も多い。幅広くバイプレイヤーとして活躍する利重剛。

かつては凄い若手映画監督だったんです。本当にハズレなしの監督でした。本作は数少ない彼の監督作の中でも、最高
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デス NS/インフルエンサー監禁事件(2020年製作の映画)

2.9

『saw』の安いパクリでつまらないのですが、なんとなく最後までいけました。飲酒しながら流し見くらいがベスト。

ダジャレの邦題はよい。

あとバスるか死ぬかってテーマも最近の激安配信者事情にはジャスト
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シティーハンター(2024年製作の映画)

4.3

原作同様に緩くふざけているのが、素晴らしい。その割に、バタバタと死人が出るのもよい。

冴羽獠を演じる鈴木亮平。本当に毎度の肉体改造も含めて素晴らしい俳優だと思います。憑依型ですよね。

舞台は現代で
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ヒート(1995年製作の映画)

3.6

マイケル・マン。どの映画も何故か公開時は全く話題にならない監督なのに、2000年代以降、なぜか巨匠化されてる。凄いスカ混じりで、良い意味で安いアクション監督なんだけどな。

自分に審美眼がないのかと、
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心が叫びたがってるんだ。(2015年製作の映画)

4.3

実写版を先に観たのですが、同じクオリティでした。

おかまり先生の非常に繊細な話は相変わらずですが、やはり大事なクライマックスで主人公がバックれるのだけが納得いきませんでした。

あと、100歩譲って
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リクルート(2003年製作の映画)

3.6

うーむ。テンポよく観れる。新人のCIA工作員養成課程も、完全に狂ってるけど、楽しい。

ただ、騙し合いが余りにも重なり過ぎてしつこい。CIA工作員が新人をリクルートするまではありそうな話だけど、その後
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ちょっと今から仕事やめてくる(2017年製作の映画)

3.7

ライトなブログのようなタイトルとは真逆に、普通にいい話でした。ブラック企業描写もリアルかと。黒木華のような、親身なフリして型に嵌めてくる同僚って、割といますよね。正直、ヤクザよりタチ悪い。

本編とは
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愛がこわれるとき(1990年製作の映画)

3.2

タイトルと違って、冒頭から愛が壊れちゃってます。

ジャケデザインや邦題は恋愛映画風ですが、完全にホラーサスペンスで、そこそこ観れます。

DVやモラハラを扱うという意味では、未来から来た映画でした。
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ぼくらの七日間戦争(1988年製作の映画)

3.2

他愛ないジュブナイル映画なんです。大人に反抗する子供たちも子供らしい。

中学生設定だと思うのですが、ヒロインの宮沢りえだけが、顔、目つき、体つき、要するに全てが大人の女性っぽくなってしまっていて、そ
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光の旅人 K-PAX(2001年製作の映画)

4.5

存在すら知らなかった旧作。拾い物でした。

自分をエイリアンだと語る精神病患者。彼はビョーキなのか、本当にエイリアンなのか。

ケビン・スペイシーが魅せます。ケビンが犯した犯罪が本当なら許せない。ただ
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雪子 a.k.a.(2024年製作の映画)

4.4

個人的には日本のヒップホップ映画としては『サイタマノラッパー』に並ぶ作品だと思います。

ヒップホップへの想いが深いのに、ラップが下手という主人公。愛くるしい。本名、冬子なのに、MCサマーw

美少女
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ドミノ(2023年製作の映画)

4.4

何を書いてもネタバレになってしまうが、大味娯楽系のロバート・ロドリゲス監督がこういった構成のSF映画も撮れるってのが、今更ながら発見でした。引き出し多い!

脳をハッキングとか、描き割りのセットとか、
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POV(ピーオーヴィ) 〜呪われたフィルム〜(2012年製作の映画)

3.2

フェイクドキュメンタリーにしてはキャストが豪華。

クライマックスの試写会の場面で、あまりにふたりが幽霊に酷い目に遭わされるのが、笑える。いっさいタレントの身の安全を守らない所属事務所も素敵。

鶴田
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