さしすせ

行き止まりの世界に生まれてのさしすせのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

アメリカ イリノイ州ロックフォード。
"アメリカで最も惨めな町"で暮らすキアー、ザック、ビン。

スケートボード、あの狭い板だけが息をつける場所。
可動式で、自分がコントロール出来る自分だけの世界。

スケボー少年だったビンが、仲間たちの12年間の軌跡を追った今作。
プライベートビデオの手振れ感、撮って出し感の中、アメリカ社会に蔓延る貧困、失業、暴力を伴う親子関係、夫婦関係という数多くの問題が映し出される。

産まれる場所も、親も、選ぶことは出来ない。
閉鎖的な"行き止まりの世界"に抗うことは外野が思うよりずっと難しく、でも、それでも、各々が前だと思う方向を向いて足掻き続ける3人。

"認めたくないんだ
人生が苦しいのは
俺が最低だからだなんて。"

切実さと、泥臭さと、懸命さ。

同時期公開の「mid90s ミッドナインティーンズ(2018)」も合わせて観たい。
さしすせ

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