え

スウィング・キッズのえのレビュー・感想・評価

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)
4.3
7

衝撃的…すごい。
素敵な映画に出会えました。

舞台は朝鮮戦争の捕虜収容所。
ちなみに原作は「로기수(ロ・ギス)」という韓国のミュージカルだそうです!

予告でタップダンスの映画だ!と思いワクワクしながら観に行ったけど、収容所で過ごしながらタップする明るめな前半とは裏腹に、後半ドカドカと畳み掛けられる戦争の悲惨さに胸を痛めた。観ていて本当に苦しかったし、山場のクリスマスショーのシーンでは涙が止まらなかった。(わざと足、っていうのが…)

「アメリカのダンス」だと分かっててもタップを踊りたい捕虜のロ・ギスと黒人アメリカ兵のジャクソン、2人の言語は通じないけどタップを通じて分かり合う姿がこの映画の一番素敵な場面。ラストの(回想)2人のダンスバトルを長めに魅せてくれるシーンにぎゅっと詰まってる。スウィング・キッズのメンバーも個性的かつ優しさ溢れるキャラクターたちで好きでした。

お話だけでなく、タップの臨場感がとても良いです。(カメラワークもかな)タップの映画観たな〜という満足感が強いし、sing sing singに合わせてブラバンと掛け合いでバリバリ踊るシーンは楽しすぎました!ジャクソン以外の役者さんは(ギョンちゃんも含み)今回の映画のために練習したと聞いてびっくり。レベル高い!


最近の韓国映画では「faction」(fact=事実 + fiction=虚構)という言葉がしばし使われるそうです。今回も歴史的戦争にフィクションを足して「イデオロギーに囚われず共存する」ことについての新しい可能性を残したり教訓としたりする効果を発揮、とパンフに記載されていました。

エンドロールもジーン…余韻を引きずっております🥺お勧めしたい!
え